マージン搾取に注意!フリーランスエージェントの手数料を下げるコツ

  • フリーランスエージェントのマージン料・マージン率ってなに?
  • 手数料を搾取されない交渉術を教えて!
  • マージン率が低いエージェントは?

マージン料(手数料)を意識せずに、フリーランスエンジニア案件を次々とこなし続けていると、不当にマージン料を搾取され続けていることに気づかない場合があり、大損をします。

私は本業のエンジニア業に加え、副業でブログ・Web開発・不動産など複数の収入を確立している個人事業主です。20年以上のエンジニア歴・6年の副業歴から、良いエンジニアの働き方の提案ができると自負しています。

そこでこの記事では、フリーランスエージェントのマージン料の仕組み、搾取されないコツ、おすすめエージェントを紹介します。

この記事を読めば、手数料を搾取されることは無くなり、安心してフリーランスエージェントを活用できます。

 

フリーランスエージェントのマージン(手数料)とは?

フリーランスエージェント経由で案件を受託するとマージン料が発生し、企業からの受注金額から手数料として差し引かれます。

いわゆる「中抜き」と揶揄されるもので、フリーランスにとってはありがたくないものですが、エージェントによるサービスのメリットを享受するための必要経費と考えましょう。

不動産賃貸・売買、転職 ...etc 仲介サービスによって手数料が発生すること自体は普通のことです。

 

フリーランスエージェントの基本的なビジネスモデル

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マージン料が発生する仕組みを理解するには、フリーランスエージェントのビジネスモデル(上図)を理解する必要があります。

フリーランスエージェントとは、報酬からマージン料が差し引かれる代わりに取引先の開拓・交渉・契約手続き…etcを代行してくれるサービスのことです。

また希望する案件の紹介とマッチングだけではなく、キャリア相談、経歴書やスキルシートの添削、契約や請求書などの事務手続き、確定申告のフォロー …etc もしてもらえるので、エンジニアとしての開発業務に集中できます。

マージン料とは、これらサービスと引き換えに発生する必要経費のようなもの。フリーランスが案件を探す時(サービスを利用するだけの時)は無料ですが、いざ案件が決まると「マージン料」というかたちで間接的に費用が発生するという仕組みです。

 

エージェントのマージン率の相場

フリーランスエージェントのマージン率の相場は10%〜25%程度とエージェントや案件ごとに差があります。ひどい場合には「40%取られた」のような事例もあるようです。

 

不屈のライオン

マージン率で毎月10万円〜20万円もの差が!
フリーランスにとってはインパクト絶大だぞ。

シンジ

必ずしも「マージン率が高い=悪」ではない。
最終的に受け取れる報酬額で比較することも大切!

 

 【補足】商流が深い案件は値くずれしがち

エージェント各社でマージン率に差がある理由の一つは、IT業界に多い「多重請負構造」にあると言われています。

多重請負構造とは、あるシステムの発注を請けた企業が下請けを雇い、更に下請けを雇う多重構造のこと。建設業界と構造は似ているため「ITゼネコン」「IT土方」と言われることもあります。

当然、一次請け・二次請け・三次請け...と、深い商流で複数社が介入するほどマージン率が嵩み、末端のフリーランスの単価は下がります。

シンジ

元請け案件を多く扱っているエージェントのほうが、元の単価が高いので高単価に!

 

マージン率の相場感を知るには、まずはフリーランスエンジニアの単価相場を知る必要があります。次の記事を参考にしてください。

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マージン率が決まる仕組み

各エージェントがマージン率を決めるパターンには次のようなものがあります。

  • 案件の性質から決める
    案件内容・難易度・単価から、求人の集まりやすさを考慮して決めるパターン。
  • 契約実績に応じて決める
    1年目12%・2年目10%・3年目8%のように契約実績によって決めるパターン。
  • 一律固定にしている
    全ての案件のマージン率を一律で固定にしているパターン。マージン率を公開しているエージェントが多い。

 

マージン率は基本的には非公開

多くのフリーランスエージェントのマージン率は非公開です。

公開するか否かはエージェント各社の経営方針によるもので、その理由まではわかりません。一般的に、非公開にしているエージェントの場合は、「案件ごとに個別のマージン率を設定している」ことが多いです。

個別のマージン率は、聞けば教えてくれるエージェントもあるので、聞いてみると良いでしょう。

逆に、マージン率を公開しているエージェントも少数ながらあります(後述の「マージン率を完全公開しているエージェントの紹介」を参照)。

 

シンジ

マージン率が非公開のエージェントは交渉の余地がある!

 

【秘技】マージン率をゼロにする方法

フリーランスエージェントをはじめ、仲介を挟むと手数料が発生することは世の常ですが、その手数料をゼロにする手段も実はあります。

それはエージェントではなく、プラットフォーム型サービスを活用する方法です。

プラットフォーム型サービスを介することで案件企業と直接的に条件交渉ができ、その条件がマッチすれば直接契約になるため手数料が無料になります。

直接交渉に抵抗がない人は、マージン料(手数料)が無料になるプラットフォーム型サービスの活用もおすすめしています。

 

 

 【補足】エージェント型とプラットフォーム型の違い

エージェント型サービスとは?
エージェント(仲介人)が企業(求人)とワーカー(求職者)の間に入り、スキルに応じた案件を紹介してくれるサービスのこと。企業へのアプローチ(営業・面談・交渉)・事務処理・契約...etc に加えて、困ったときにコンサルタントしてくれる。

プラットフォーム型サービス(マッチング型)とは?

企業は求人情報を、ワーカーはスキル情報を登録しておき、両者のニーズをマッチングさせるサービスのこと。マッチングサイトなどとも呼ばれる。エージェント型とは異なり、基本的には仲介人も無く、企業へのアプローチ(営業・面談・交渉)・事務処理・契約 ...etc 全て自分で行う。

 

エージェントにマージンを搾取されないコツ

エージェントに手数料を搾取されないコツ

フリーランスエンジニアがマージン料(手数料)を搾取されない方法・中抜きされない方法を解説します。

次の3つのコツがありますが、総じて言うと「多くの案件と比べて選ぶ・交渉する」ということです。

  • 【搾取されないコツ1】単価の相場・市場価値を把握する
  • 【搾取されないコツ2】複数のエージェントに登録する
  • 【搾取されない方法3】良いエージェントを見つけて交渉する

 

【搾取されない方法1】単価の相場・市場価値を把握する

エージェントにとって都合の良い「安く買い叩ける存在」になることは避けるために、次の2つは気にすべきです。

  • 案件の相場を知る
  • 自分の市場価値を知る

 

似たようなスキルや難易度の案件が、だいたいどの程度の単価なのかさえも知らなければ、エージェントとの交渉が成り立ちません

根拠もなく「もう一声!」と単価交渉するよりは、「A社は90万円でB社は85万円だった」と根拠が言える方が圧倒的に交渉が有利になるでしょう。

相場感を知る方法としては、次で説明する「複数のエージェントに登録する」を実行して、あなたに関係のある複数の案件を見比べて感度を高めておく他ありません。

また、あなた自身の市場価値はどの程度かを知っておくことも重要です。自身の市場価値に応じて強気に交渉すべきか否かが判断できるからです。

 

【搾取されないコツ2】複数のエージェントに登録する

マージン料を搾取されないためには、複数のエージェントに登録して常に比較することが重要です。

その理由はすでに説明したとおり、各エージェントの案件を比較することで相場感や自分の市場価値がもわかってくるため、交渉の材料になる点が一つ。

もう一つは、交渉が効かなければ他のエージェントでマージン率の低い高単価な案件をゲットすれば良いからです。

 

エージェントへの登録自体は無料なので最低でも3つ、できれば5,6個は登録しておくことをおすすめします。

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【搾取されない方法3】良いエージェントを見つけて交渉する

妥協せずに良いエージェントや良い担当者を探して交渉する姿勢がないと、搾取され続けてしまいます。

良いエージェントとは、不利な情報(マージン率や商流など)でも聞けば丁寧に回答してくれて、こちらの話も親身に聞いてくれる双方向の利害関係を調整できるエージェントです。

担当者によっても対応の良し悪しはあるので、「相性が悪い」と思ったら、思い切って担当を変えてもらいましょう。

交渉のポイントは次です。

  • 契約の更新タイミングで交渉する
  • 受注金額とマージン率を確認する
  • 多重請負構造かを確認する
  • 他のエージェントの条件を比較対象として提示する

 

マージン率を完全公開しているエージェントの紹介

マージン率を完全公開しているエージェントの紹介

本章ではマージン率を完全公開しているエージェントを紹介します。

「交渉ベタな私だけマージン料を多めに搾取されているのでは…?」と不安な人は、このエージェントを使っていればマージン率は明確なのでその不安は解消できます。

  • PE-BANK
    【マージン率】8%〜12%(1年目12%・2年目10%・3年目8%)
  • Midworks
    【マージン率】最大で20%(福利厚生の手厚さを加味すると10%〜15%くらい)
  • テクフリ(techcareer.freelance
    【マージン率】10%(業界最安)

 

PE-BANK

PE-BANK トップ

【マージン率】 8%〜12%(1年目12%・2年目10%・3年目8%)

 

PEBANKは「業務系(制御系・汎用機など)の案件」や「地方から参画可能な案件」を探すエンジニアへ、自信をもって登録をおすすめできる実績30年の大手エージェントです。

 

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Midworks

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※ 2020年12月16日時点のサイトTOP

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Midworksは「正社員並みのサポートを受け、案件に注力したい」という実務経験はあるけどフリーランス経験が浅い人へおすすめ。リリースからまだ数年の中規模なエージェントです。

 

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テクフリ(techcareer.freelance)

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テクフリは「スキルを活かせる高単価案件を獲得したい」「低マージン率で請けたい」という人におすすめできる中規模なエージェントです。

 

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まとめ

エージェントのマージン-まとめ

フリーランスエージェントのマージン料の仕組み、搾取されないコツ、おすすめエージェントを紹介をしてきました。

 

エージェントにマージンを搾取されないコツは…

  • 【搾取されないコツ1】単価の相場・市場価値を把握する
  • 【搾取されないコツ2】複数のエージェントに登録する
  • 【搾取されない方法3】良いエージェントを見つけて交渉する

 

マージン率を意識していないと、不当に搾取され続けてしまう可能性はありますが、初心者がいきなりマージン率ばかり気にするのも本末転倒です。

まずはマージン率よりも「良質な案件を多く持っていて、サービスが充実しているエージェント」を探すことに注力することがおすすめです。慣れてきたらマージン率が低く結果的に単価が高いエージェントを狙って行くとと良いでしょう。

 

以上、このブログでは、このように「会社員エンジニアがフリーランス独立して自力でお金を稼げるようになるまで」の役立つ情報を発信し続けていきます。

ではまた!

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