「理想の上司」のテンプレートは捨てよう!【あるべき論からの脱却】

一般論でいう「理想の上司の条件」のテンプレートは捨てましょうもちろん、あなたが本能のまま「理想の上司」になれるのであればそれに越したことはありません。しかし、自分のキャラにないことを偽って頑張っても自分自身が疲弊し良い結果になりません。もしあなたが管理職まで実力で上がれたのであれば、すでにあなたは能力があって魅力的な人なので、基本はありのままで良いのです。

ただし、上司になったからには、部下を育成する責任があります。部下が自立し組織のパフォーマンスを最大化するためにはまず自分自身を変えなければならないことは間違いありません。

ストイックに人格を変えて好かれる上司を目指すのではなく、「上司も人間だ、好き嫌いもある」というダークな観点も織り交ぜて、ひとつの上司の行動パターンとして紹介します。

目次

「理想の上司」は難しい → もっと自然体でも充分「良い上司」

握手

良い上司のテンプレート【一般論】に対して、私の行動パターン【私のやり方】を解説します。

【一般論】部下とよく話す / 【私のやり方】無理に話しかけない

私から無理に話しかけることはほぼ無いです。ただし、話しかけられたら笑顔で全力対応します!飲み会も自分からは開きません。誘われたらたまに行く程度です。

【一般論】有言実行を貫く /【私のやり方】わりとすぐ諦める

事業計画などすぐ変えますし、無かったことにすることも多いです。立てた計画が優れていれば良いですが、締切に追われて滑り込みで作った計画が多い中で、それをゴリ押しすることの方が生産性が悪いからです。誤解してはいけないことは、諦めるのは目標を間違えたと思ったときだけです。

【一般論】上手にほめる / 【私のやり方】ひたすら感謝する

ほめるのはなんか偉そうで苦手です。気がついたらひたすら感謝しています。実際に、私ではできないような仕事をお願いしているので、本当にありがたいなぁと思います。仮に成功しなくても動いてくれたというだけで嬉しいです。

【一般論】上手に叱る / 【私のやり方】全然気にしていないよアピールする

前提として、自分が失敗したことは自分が一番わかっているはずです。多分バレていますが、全然気にしていないよ感を出すことで、「気を使わせているな」と気付いてくれれば充分です。その際、言いたいことだけは言います。

【一般論】部下の感情を大事にする / 【私のやり方】部下の感情を受け流す

少なくとも私は、社会に出てから感情を表に出して良かったと思ったことは一切なく、あるのは後悔だけです。何回か部下も含め周囲の人が感情を全面に出してきたこともありましたが、できるだけ無かったことのようにしてあげることがその人のキャリアのためだと思っています。

【一般論】トラブルこそ上司の出番! /【私のやり方】トラブルこそ成長のチャンス!

トラブルの内容にもよりますが、「失敗は成功の母」です。失敗とそのリカバリ過程の中に仕事のコツが凝縮されているので、その機会を奪うということは考えられません。当然、最終的には自分が責任取れるように見守ります。失敗した張本人が壊れてしまわないように、放置するのではなく、こまめに気にしてあげることが大切です。

【一般論】人間力が高い /【私のやり方】すぐに弱音を吐く

「別に課長になりたかったわけじゃないんだよね」とかすぐに言っちゃいます。特に狙いも無いのですが、そもそも人間力は高くはありません。根底にラクをしたいというのがあります。逆に私は人間力が高い上司と話すのが苦手です。

【一般論】平等に評価する /【私のやり方】アピールしてくれる人を見極めて評価する

上司自らが「実は裏で頑張って成果出しているのかな?」のように裏を探ることはしません。この世は弱肉強食です。どんなにプロセスが良くても押し(アピール)が弱い人は淘汰されます。それを体感させないということは残酷です。

【一般論】知識や経験が豊富/【私のやり方】専門知識はまぁまぁ浅め

専門知識の深堀りはキリがありません。早い段階で複数の広い領域の仕事を経験することでいろいろな専門領域のつながりが見えます。経験がないからとキャリアの階段を登らないことはお勧めしません。キャリアの階段を登らないということは自分の可能性を絞り込むということです。

【一般論】上司は背中を見せる/【私のやり方】人にすぐ任せます

わりとすぐに人に任せます。理由は、私では能力不足なのと、それを私がやらなきゃいけない意味が無いからです。

【一般論】部下を信頼する/【私のやり方】部下を監視する

上司への報告を最重要視しています。上司からすると、部下にミスされることよりも、部下が何をやっているかわからないということのほうが何倍も怖いからです。状況さえわかれば、過度な手出しはしません。

【一般論】わかりやすい指示を出す/【私のやり方】無茶ブリをする

自分の2つ上のポジションになりきるために敢えて無茶ブリのタスクを与えて敷居を上げます。そもそも、一人で完結するようなタスクに成長はありません。「早い段階でタスクの対処方法を仮説として掘り下げて上司に見せる」という基本スタンスを身につけてもらいたいためです。要は「気付き」を与えます。

「理想の上司」ここは共感!

上矢印

上記では【一般論】に反することばかり語りましたが、さすがに【一般論】に共感する点もあります。以下は私が大切にしていることです。

【一般論】適切な目標を与える

先程のタスクの無茶ブリと相反するように聞こえますが、こちらは年間などの周期的な個人目標設定の話です。年間目標で私がゴールを想定できないようなその人の能力をはるかに超える無茶ブリ設定はやめましょう。目標が見つからない場合は、一緒に考えていくことが必要でしょう。

【一般論】適切にフィードバックする

部下が作業途中の資料の確認を依頼してくるケースなどでは、しっかりと見てフィードバックしてあげましょう。フィードバックがないということは無視をしていることと同じになるため、信頼関係が大きくゆらぎます。

何より部下本人にとっても自分の資料を誰かに得られるフィードバックは何よりも大きい価値なのです。そして、上司や同僚から都度フィードバックをもらうことは、作業のやり直しを防げる超有効な手段です。これをやらない理由はありません。

【一般論】組織全体で考える

ここは上司に限ったことではありませんが、全体最適の視点はとても重要です。自分の組織しか見ていない上司はその組織の成長を妨げています。

【一般論】部下に仕事を任せる

管理職の権限がないとできないこと以外は、多少は効率が落ちても部下に任せるようにしています。それか一緒にやります。

まとめ

元々、私はコミュ障の気があるので、本記事で紹介した考え方は偏った考え方かもしれません。しかし私はこの方法で、社以内の意識調査が最低レベルだったところを5年後には会社内でトップクラスまで引き上げた実績があります。

【一般論】で語られる「理想の上司」は、たしかに素晴らしい人格者だと思います。なれるのであればそうなりたい。しかし、大半の人はそんな尊敬されたり人間力があったりはしません。

「上司とはこうあるべき」からの脱却し、部下を成長させる観点で自分を見直してみましょう

では!

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