質問力を爆上げる6つのコツ|良い質問・悪い質問を事例付きで解説!

  • 質問すると何度もやり取りが発生してしまう…
  • 質問をしたけどなかなか返信が来ない…
  • 質問力を上げて同期と差をつけたい!

悪い質問ばかりをすると、相手から「自分から時間を奪う敵」と認識され、巡り巡ってあなたが大損をします。質問力には勇気や恥ずかしさは関係ありません。やり方があるのです。

私は会社員の管理職および個人事業主として、多くのビジネスパートナーの質問を繰り返して折衝してきました。
しかし社会人として20年以上の間で、質問力を身につけるまでは質問が噛み合わずに多くのビジネスチャンスを逃し悔しい思いをしてきました。

そこでこの記事では、質問力を上げるコツとして「心得」「「悪い質問」「良い質問」を解説します。

この記事を読み実践を重ねることで、常に周囲から「良い質問ですね(笑)」と言われ、本業や副業などのビジネス全般で一歩先行したビジネスマンになれるでしょう。

 

質問力がない人は大損をする

悪い例

イケてない質問をすると相手から「仕事ができない人認定」を受け、巡り巡って自分が大損をすることになります。
「質問力」はビジネスの現場においてとても重要なスキルセットであることをまずは認識しましょう。

 

質問力がない例)

シンジ(部下)

昨日、顧客から「ABC商品のサポートはいらないから値下げしてくれ」と言われました。どうしましょうか?

不屈のライオン(上司)

......... (コイツ、何も考えてないぞ...)

これは典型的な駄目な質問です。「どうしたら良い?」「何をしたら良い?」という問いは、上司からすると何を求められているのかわからずに答えが絞れません。

これを聞かされたこの上司は、質問者に対して今後は検討を必要としない作業員としての仕事(重要でない仕事)しか与えないでしょう。

仮に質問相手が関係が対等なビジネスパートナーだったとしても「コミュニケーションコストがかかる人」として、自動的に「もう相手にしない人」に振り分けられてしまいます。

結果としてビジネス機会を損失しかねません。

 

質問の目的

質問のゴール
人が人へ質問する目的は以下の4つに分類されます。質問力が無いと求める答えを相手から引き出せません。

本記事では、「部下から上司へ」または「目上の人向け」に質問するケースで①や②を前提とします。

  1. 相手から正確な情報や考えを引き出す
  2. 相手との認識ズレを確認する
  3. 話しやすい雰囲気を作り、本音を引き出す
  4. 相手に考えさせ、気付きを与え、自発的な行動を引き出す

 

基本的には①のケースの場合は質問する際に慎重になるべきですが、以下のように例外もあります。

【例外】ためらわずに質問してOKのケース

新入社員や未経験者はそもそもその分野の知見が無いので、早い段階で知識を溜めた方が周囲も楽になるので基本的には何でも聞いてしまってOK。
また、単純な自分が知らなくて相手が知っている情報を聞く質問も例外。検討の余地のない答えが明確な場合などがそれ。
次の例のような、自分一人で検討することの価値が低い場合はさっさと聞いてしまいましょう。

例1) ○○事業部の売上状況が分かる資料はどこにありますか?
例2) 今取引中の相手先のメールアドレスを教えて下さい。

 

質問者の3つの心構え

心構え

まず大前提ですが、ビジネスにおいての質問は小学生が大人に聞くような「簡単なものではない」という認識を持ちましょう
以下の3点を認識した上で事前準備と検討に時間をかけて、相手にとっても価値のある質問をするように心がけます。

質問者の3つの心構え

  • 【心構え1】質問は「人の時間を奪う」
  • 【心構え2】質問は「問題解決方法の答え合わせ」
  • 【心構え3】質問は「信頼を失うリスクが高い行為」

 

【心構え1】質問は「人の時間を奪う」

質問する相手に「自分の時間を奪う危険なやつ」と思われると今後の仕事に支障があります。

いかにして回答者の労力を最小化するかを考え倒しましょう。

 

【心構え2】質問は「問題解決方法の答え合わせ」

質問は「問題解決方法の答え合わせ」です。自分が「調べてもわからないことを聞く」ことが基本スタンスであり、何かしらの自分の答えを用意することが大前提です。

問題解決の道筋がそもそも合っているのかを相手に確認します。

 

【心構え3】質問は「信頼を失うリスクが高い行為」

相手に「仕事ができないやつ」と思われるリスクのある自分にとって危険な行為であるという自覚を持ちましょう。

 

質問で信頼を下げる3つのパターン【悪い質問】

悪い質問

反面教師として悪い質問の例を確認します。次の3つの悪い質問のパターンに自分が当てはまるれば今すぐに改善をしましょう。

  • 【悪い質問1】質問の要点や意図がつかめない
  • 【悪い質問2】ちょっと調べればわかることを聞く
  • 【悪い質問3】抽象的でフワッとしている

 

【悪い質問1】質問の要点や意図がつかめない

要点や意図がつかめない質問は、結果的に長い質問(長文)になる傾向があります

「結局、この人は何が聞きたかったのだろう?」と相手に思われるような文章ではコミュニケーションが成立しません。

結果として、回答者(読む側)の時間と労力とメンタルをすり減らす行為になります。

まずは結論(質問の要所)→補足説明というまとめ方を意識して、短く端的にする必要があります。

 

【悪い質問2】ちょっと調べればわかることを聞く

ちょっとした自分の行動で解決するような問題を聞くことは止めましょう。

何も調べずに聞いたと回答者に思われると相手から「自分の時間を奪う敵」とみなされてしまうため、「調べたけどここまでしかわからない」という具体的な行動履歴を添える必要があります。

 

【悪い質問3】抽象的でフワッとしている

回答者が何を求められているかわからないようなあいまいな質問はやめましょう。回答者が答えやすいように範囲を限定してください。

抽象的で何を求められているかわからない悪い例)

例1)どうすればお金を稼げますか?
例2)何をすれば私の評価が上がりますか?
例3)私はどんな副業を選択したら良いか教えて下さい。

 

質問力を爆上げる6つのコツ【良い質問】

Be Smart

先の心構えの章でも述べたように、質問は「問題解決方法の答え合わせ」です。つまり質問とは、自分が立てた仮説に対する仮説検証(答え合わせ)をする行為です。

そのためには、質問された相手が「どう考えるか」「どんな回答をするか」を考え、範囲を限定する具体的な質問をすることが重要なのです。

相手のことをよく考えて十分に事前準備を行い、回答者も新しい気付きを与えられるような質問が本当の意味での良い質問です。

  • 【良い質問1】前提条件を添える
  • 【良い質問2】仮説を添える
  • 【良い質問3】行動履歴を添える
  • 【良い質問4】事実と解釈を整理する
  • 【良い質問5】一言で回答できるかを考える
  • 【良い質問6】要点を短くまとめる

 

【良い質問1】前提条件を添える

質問には前提条件を添えてください。

回答者が回答に必要な情報の前提条件を添えることで回答の範囲がぐんと限定できます

先の駄目な質問者シンジ(部下)の例です。

シンジ(部下)

昨日、顧客から「ABC商品のサポートはいらないから値下げしてくれ」と言われました。どうしましょうか?

 

引き出したい質問の回答に応じて、次のような前提条件は必要でしょう。

前提条件を添える良い例

顧客の情報(業種・規模・取引実績…)
顧客が達成したい真の目的は何か?
顧客がサポート不要と思っている理由は?

 

【良い質問2】仮説を添える

検討が必要なポイントや正解が不明確な場合は、相手に答えを丸投げしてはいけません。それは単なる情報を伝達ロボットであり作業員です。
必ず自分はどう考えたのかの仮説を添えるようにしてください。

質問は有識者への答え合わせをする確認の場と捉え、「質問+仮説はセット」と肝に銘じておきましょう!

仮説を添える良い例

私は◯◯のため、△△にしたいと思います。いかがでしょうか?

 

仮説の重要性については過去の記事でも説明しているのでご参考ください。

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【良い質問3】行動履歴を添える

上記の仮説を考えるだけでなく、調べるなどの行動を伴って試行錯誤した上でそれでも解決しないような問題を質問するようにしましょう。

その際に、調べた結果を前提条件の一部として伝えるようにしましょう。

調べた結果(行動履歴)を添える良い例

私は○○と△△を調べてみましたが解決しません。他の手段としてアドバイスはありますか?

 

【良い質問4】事実と解釈を整理する

何か問題が挙がった際に、その事実と自分自身がどう解釈したかの点を明確に分けるようにしましょう。

先の駄目な質問者シンジ(部下)の例です。

シンジ(部下)

昨日、顧客から「ABC商品のサポートはいらないから値下げしてくれ」と言われました。どうしましょうか?

実際のところは「サポートはいらないから値下げしてくれ」が事実なのか解釈が入っているのかは文面だけではわかりません。事実として次のようなことがあるのであれば、事実と解釈は分けて説明すべきです。

事実と解釈を分ける例

事実)顧客はサポートへの回答品質に対して不満に思っている
事実)顧客はサポート品質の悪さを考慮するとA商品を割高に感じている
解釈)顧客は値下げしてほしいと言っていると私は解釈した

 

先に述べた仮説も含めて以下のような質問という名の答え合わせができると良いです。

顧客から○○と言われています。私の主観ですが△△と考えており、XXXをしていきたいと思います。いかがでしょうか?

 

【良い質問5】一言で回答できるかを考える

回答者に質問を投げかけた際に、回答者が端的に一言で回答できる質問にしましょう。

回答者がまた質問で返すようなケースでは、前述の「前提条件」「仮説」「行動履歴」の具体的な説明が足りていない可能性があります。

 

【良い質問6】要点を短くまとめる

最終的に質問を相手にする前には、質問文を読み返して直してください。その中で重複、構造、をチェックして修正していきます。

その際、「要点をまとめて短くする」ことを意識してながら無駄を削ぎ落とすと、これらのチェックがスムーズに進みます。質問とは無関係の文章が入ってしまうことがよくあります。

一つの質問をするのに、この事前準備は1時間くらいはかけて検討しても良いです。また、問題整理をする中で解決の糸口が見えてくることもあります。

 

まとめ

以上、質問力を爆上げする「心構え」「悪い質問」「良い質問」について解説しました。

質問者の3つの心構え

  • 【心構え1】質問は「人の時間を奪う」
  • 【心構え2】質問は「問題解決方法の答え合わせ」
  • 【心構え3】質問は「信頼を失うリスクが高い行為」

質問で信頼を下げる3つのパターン【悪い質問】

  • 【悪い質問1】質問の要点や意図がつかめない
  • 【悪い質問2】ちょっと調べればわかることを聞く
  • 【悪い質問3】抽象的でフワッとしている

質問力を爆上げる6つのコツ【良い質問】

  • 【良い質問1】前提条件を添える
  • 【良い質問2】仮説を添える
  • 【良い質問3】行動履歴を添える
  • 【良い質問4】事実と解釈を整理する
  • 【良い質問5】一言で回答できるかを考える
  • 【良い質問6】要点を短くまとめる

 

質問自体は問題解決の有効な手段であり、コミュニケーションの活性化としても欠かせないもの。
自分が担うところまで相手に任せるのをやめさえすれば、どんどん質問すべきです

この記事内容を頭に入れながら実践いただければあなたのビジネスはより効果的に進めることができるでしょう。お役に立てたのであれば幸いです。

ではまた!

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