ITエンジニアの会社員とフリーランスの違いは?メリット・デメリットで徹底比較!

  • フリーランスエンジニアとして自立できるか不安だな…
  • フリーランスと会社員は何が違う?メリット・デメリットを教えて!
  • 未経験でもフリーランスエンジニアになれるかな…?

「フリーランスは自由で高単価でパラダイス!」と安易な気持ちでフリーランスになったものの「こんなはずじゃなかった」と会社員に出戻るエンジニアは少なくありません。

私は本業のエンジニア業に加え、副業でブログ・Web開発・不動産など複収入を確立している個人事業主です。エンジニア視点と管理職の採用視点の計20年間の経験値から、フリーランスエンジニア業界を徹底分析します。

この記事では、ITエンジニアの「フリーランスと会社員の違い」「メリット・デメリット」をまとめます。

この記事を読めば、ITエンジニアのあなたが会社を辞めてまでフリーランスになるべきか否かの判断ができるようになります。

 

目次

ITエンジニアのフリーランスと会社員の違いは?

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ITエンジニアにおける会社員とフリーランスの違いを以下を表にまとめました。

 

 会社員とフリーランスの違い一覧

会社員

フリーランス

契約のスタイル

雇用契約。

業務委託契約。

社会的地位

会社員(従業員)。

個人事業主。

働き方

一般的には、平日の日中の週5日出勤で固定。
エンジニア業務だけに注力できる。

フリー。現場常駐のスタイルの場合は会社員と同等。
エンジニア業務だけではなくバックオフィスも必要。

休暇制度

有給休暇や特別休暇など。

休んでもお金がもらえることは無い。
(健康状態が収入に直結する)

仕事の選択

会社の指示に従う。

案件を選べるが自らの営業が必要。

収入

給与で固定給。良くも悪くも安定している。
一番多い年収層は500~600万円。

委託契約に紐づく報酬制。受注次第で不安定だが上限もない。
一番多い年収層は600~700万円。

税金の処理

源泉徴収制度(給料から天引)。自分の裁量で経費は使えない。

確定申告(自分で納税)。自分の裁量で経費が使える。

社会保障

★は会社が半額負担。
医療保険:健康保険★。
年金保険:国民年金+厚生年金★。
雇用保険/労災保険/失業保険:あり。

全額自己負担。
医療保険:国民健康保険。
年金保険:国民年金。
雇用保険/労災保険/失業保険:無し。

福利厚生

慶弔見舞金・家賃補助・食事補助・教育支援・育児/介護支援・健康診断 ...etc 会社によって手厚いフォローがある。

全額自己負担。

休日の過ごし方

一般的に土日祝日だけフリー。

平日・休日に何をするかも全てフリー。常に勉強や仕事をしている人が多い。

信用

一般的に高い。

一般的には会社員よりは低い。

 

フリーランスと派遣社員の違いについては次の記事を参考にしてみて下さい。

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ITエンジニアが会社員からフリーランスになるメリット6つ

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会社員エンジニアがフリーランスエンジニアになるメリットをまとめました。

フリーランスエンジニアの最大の魅力は「裁量の幅が広い」点でしょう。お金優先?働き方優先?コニュニケーションをするしないも全て自分で選べるのです。

  • 【メリット1】収入がアップする
  • 【メリット2】仕事(内容・働き方)を選べる
  • 【メリット3】無駄な社内イベントから開放される
  • 【メリット4】経費や青色申告控除の恩恵がある
  • 【メリット5】税務・営業...etc 多方面の知識が身につく
  • 【メリット6】(意欲があれば)スキルアップできる

 

【メリット1】収入がアップする

一般的には、フリーランスエンジニアになると会社員よりも収入がアップする傾向があります。

同一の内容や業務量であっても、「会社を介さない(商流が浅い)ため単価が高くなる」という点と「仕事を選べるため集中的に量をこなせる」という2点が理由です。

 

不屈のライオン

会社員の給料は定額だが、フリーランスでは働いた分だけお金が入る。給与の上限が無いという点で夢があるぞ

 

 フリーランスエンジニアの年収
一番多い年収層は600~700万円。次いで、700万~800万円層。1,000万円超えも少数だが存在。

 会社員エンジニアの年収
一番多い年収層は500~600万円。次いで、400~500万円層。1,000万円以上は管理職クラスでないと難しい。

 

ただし、会社員であれば会社が負担している金額があるため、フリーランスは年収を会社員よりは多めに見積もる必要があります。

よく「フリーランスは会社員の年収2倍は稼いでトントン」ということも言われますが、実際は「年収の1.32倍程度」稼げれば十分と考えます。こちらについては次の記事が参考になります。

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単価相場を知りたい方は次の記事を参考にしてください。

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【メリット2】仕事(内容・働き方)を選べる

フリーランスエンジニアは、やりたい仕事内容(業種・技術)を自分で選べます

「単価優先」「スキルアップ優先」など自分の判断で決められるので、会社員のときのように「やらされている感」は無く、モチベーション的にも健全になります。

また、働き方(場所・時間・ペース)も同様に選べます

選択次第では、通勤のストレスから開放されたり、子育てや介護に注力できたりします。

 

【メリット3】無駄な社内イベントから開放される

フリーランスエンジニアになると、会社員のような上下関係や同僚との競争も無いので、人間関係で悩むことは激減します。

ですが当然、フリーランスでもクライアントや職場仲間との良好な関係は必要です。多くの場合は、基本的なマナーさえあれば問題ありません

正社員であれば、ほぼ必須である無駄な飲み会・無駄な会議 ...etc の儀式的な社内イベントは一切排除できます。

 

【メリット4】経費や青色申告控除の恩恵がある

青色申告をするフリーランスは、経費や青色申告控除が使えて税金を抑えることができます。

特に仕事で使ったお金を経費として算入できる点は、確定申告を行わない会社員には無い考えで、使い方によってはお得と言えます。

たとえば、スキルアップのために購入した参考書や有料のWeb記事、取引先との打ち合わせのために発生した交通費...etc 様々な費用が経費に該当します。

 

 会社員とフリーランスの税金計算の違い

会社員の場合: 総利益に課税
所得 = 総支給額 - 給与所得控除 - 所得控除
税金 = 所得 x 税率 ー 税額控除
  例)税金を払って余ったお金で参考書が変える

フリーランスの場合: 純利益に課税
所得 = 収入 - 経費 - 所得控除
税金 = 所得 x 税率 ー 税額控除(※青色申告控除)
  例)参考書代を経費として収入から差し引いて税金を少なくできる

 

【メリット5】税務・営業...etc 多方面の知識が身につく

フリーランスとして働くことは、単身でスモールビジネスの経営体験ができることに近い。会社員であれば社内の専門部署が担っていた役割でも、フリーランスであれば全て自分一人で経験できるので知識が身につきます

これは、将来的に起業・独立したい人にとってはとても大きいメリットです。

 フリーランスになることで経験できることの例

  • 技術動向の調査
  • 人事(自己育成)
  • 人脈づくり
  • 自分を売り込む営業
  • 会計・税務処理
  • 契約など法務系の知識
  • IT環境など仕事環境のメンテナンス
  • 自己ブランディング

 

【メリット6】(意欲があれば)スキルアップできる

伸ばしたいスキル領域の仕事を獲得すれば、狙って実戦経験をすることができるのでスキルアップが加速できます。

通常フリーランスの案件は、既存の保有スキルを活かせる内容の仕事しか回ってきません。たとえばJavaのスキルしかない人はJava案件が獲得できて、Python案件は獲得できません。

新しい技術の経験ができる仕事を獲得するためには、自分のスキル領域を広げるための先行学習が必要になります。そのため「学習意欲があること」は、フリーランスエンジニアが成長するための必須条件なのです。

フリーランスエンジニアは、先行学習した技術を扱う案件を狙って獲得することができるので、仕事を自分の意志で頻繁に変えられない会社員よりも学習効率は高い点はメリットです。

 

シンジ

フリーランスエンジニアにとってスキルは全ての源泉であるため、「成長できる」と言うよりは「成長が必須」の表現が適切でしょう。

 

ITエンジニアが会社員からフリーランスになるデメリット9つ

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会社員エンジニアがフリーランスエンジニアになるデメリットをまとめました。各デメリットに対する解決方法も記載しています。

  • 【デメリット1】仕事を自分で取らないといけない
  • 【デメリット2】収入が不安定
  • 【デメリット3】仕事とプライベートの境界がなくなりがち
  • 【デメリット4】税務処理などの事務手続きが必要
  • 【デメリット5】孤独を感じる
  • 【デメリット6】すぐに仕事環境がリセットされる
  • 【デメリット7】福利厚生や社会保障制度が無い
  • 【デメリット8】社会的な信用が下がる
  • 【デメリット9】(意欲がなければ)スキルアップできる機会が少ない

 

これらのフリーランスエンジニアのデメリットを理由に、「フリーランスはやめとけ!」と主張する会社員推奨派は多い。

しかしこれは、働き方や金の稼ぎに制限があることに対して満足している人の意見なので全無視でOKでしょう。

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【デメリット1】仕事を自分で取らないといけない

フリーランスであれば、自分で自分の案件を獲得しないといけません。

つまり営業力(自己プロディース力)が必要ですが、なかなか最初からすぐに営業で案件を取れるような影響力を持っているような人はいません。

 

【解決方法】
慣れないうちは第三者の営業力を借りること。案件を紹介してくれる人脈があればそれを使う。無ければ「エージェントから探す方法」が最もおすすめ。

 

 案件の獲得方法

  • 【獲得方法1】人脈から探す(再現度:低)
  • 【獲得方法2】オウンドメディアから依頼を受ける(再現度:低)
  • 【獲得方法3】クラウドソーシングから探す(再現度:高)
  • 【獲得方法4】エージェントから探す(再現度:高)
  • 【獲得方法5】クライアントへ直営業する(再現度:中)

 

案件獲得については次の記事で「獲得方法」「獲得前の準備」「注意点」を詳細に解説しています。

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【デメリット2】収入が不安定

フリーランスは給料ではなく、案件ごとの委託契約となるため収入が不安定になりがちです。

病気や怪我・家族の都合などで仕事ができない期間は、収入がゼロになるため、それが怖くて休めないという副次的なデメリットにも繋がります。

会社員時代のような給料による生活保障がない点は、全フリーランサー共通の課題でしょう。

 

【解決方法】
・複数のエージェントへ登録してリスク対策をしておく
・もしくは、給与保障制度があるエージェントを使う

 

 

【デメリット3】仕事とプライベートの境界がなくなりがち

多くの会社員は固定給で定時勤務ですが、フリーランスはやっただけのお金が入るため、時間に関係なく仕事をしてしまいがちです。

在宅ワークの人は特にその傾向は顕著です。24時間ずっと仕事のことを考えるわりに集中すべきところで集中できなかったりと自分を律することができずに苦しむ人は少なくありません。

 

【解決方法】
特に最初は、在宅ワークにこだわらず現場常駐の仕事を選択しましょう。

 

 

【デメリット4】税務処理などの事務手続きが必要

確定申告を始め、フリーランスでは様々な事務処理などのバックオフィスを自分で行います。

会社員と違い「エンジニアなので開発だけに注力」というわけにはいきません。定常的に必要な手続きから、1回もしくは年に数回で済む手続きまで様々なことがあります。

メリットで挙げたように「税務・営業...etc 多方面の知識が身につく」とポジティブ解釈できますが、反面として面倒であることはデメリットです。

 

 フリーランスが自力で行う事務手続きの例

定常的に必要な手続き
・複式帳簿をつける
・請求書・見積書・納品書...etcの発行
・入金の確認

年に数回でOKな手続き
・計画(売上・キャリア)を立てる
・確定申告をする
・PC・ネットワーク環境の整備

1回やればOKな手続き
・開業届を出す
・国民年金の手続き
・国民健康保険に加入する
・青色申告承認申請書を提出する
・仕事用の口座・クレジットカード・ローンを申し込む
・名刺・印鑑を作る

 

【解決方法】
自力がしんどい場合は、事務処理を専門家やツールにアウトソーシングしてみましょう。エージェントによってはいくつかの事務処理はサポートしてもらえます。
例1)確定申告を税理士に依頼する
例2)帳簿は会計ソフト(freeeなど)を使う

 

【デメリット5】孤独を感じる

フリーランス魅力の一つである自由に働ける点が逆に、孤独を感じるデメリットにも繋がりやすい。

フリーランスエンジニアには上司や同僚はいないため、「雑談の相手がいない」「仕事の相談相手がいない」の状況に陥りがちで、それが何日も続くと多くの人は気が滅入ります

そして、第三者からの客観的な意見やアドバイスがない状況は、成長への気づきを得にくいので良くありません。

結果的にモチベーションや仕事に対する熱意も失せ効率までも低下してしまうことがあります。

 

【解決方法】
積極的に勉強会やコミュニティに参加するなどして、人と接する機会を自ら作るようにしましょう。

 

【デメリット6】すぐに仕事環境がリセットされる

フリーランスエンジニアの案件は、だいたい3ヶ月〜1年単位で終了します。つまり、せっかく慣れた人間関係・開発環境・職場もリセットされてしまいます。

この頻繁に訪れる変化をメリット(チャンス)と捉える人もいますが、多くの人にとってデメリットでしょう。

会社員の場合は、一つの仕事に数年(入社以来、数十年と同じ部署という人も!?)働くことが普通なので、この違いは大きいです。

新しいことを始める時はストレスがかかるので、このストレスに耐えられるかは単純に個人の向き不向きになってしまいます。

 

【解決方法】
意図的に長期契約できる案件を探す。
※ただし「変化を受け入れられない人」はフリーランスに向いていないと諦めた方が良いかもしれません。

 

【デメリット7】福利厚生や社会保障制度が無い

フリーランスになれば、多くの会社が制度化している福利厚生はなくなります。また、社会保障制度もすべて自己負担となります。

トラブル無く働けるうちは良いですが、いざというときに会社に守ってもらえないことは不安要素でしょう。

仕事上の事故・納品トラブル・自身や家族のケガや病気で働けなくなる …etc 各リスクに対する備えとなる損害賠償や収入補償は考えておくべきでしょう。

 

 会社員とフリーランスの違い一覧(福利厚生・社会保障)

会社員

フリーランス

社会保障

多くを会社が負担。
医療保険:健康保険。
年金保険:国民年金+厚生年金。
雇用保険/労災保険/失業保険:あり。

全額自己負担。
医療保険:国民健康保険。
年金保険:国民年金。
雇用保険/労災保険/失業保険:無し。

福利厚生

慶弔見舞金・家賃補助・食事補助・教育支援・育児/介護支援・健康診断 ...etc 会社によって手厚いフォローがある。

全額自己負担。

 

シンジ

フリーランスは自己負担が多い!「収入が○○万円上がった!」に見えても実は「諸経費を含めるとそうでもない」というケースがありますので注意です。

 

【解決方法】
福利厚生サービスに登録する。もしくは福利厚生サービスと提携しているエージェントを使う。

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【デメリット8】社会的な信用が下がる

残念ながらフリーランスの社会的信用度は会社員に比べると低く、「賃貸物件を借りる」「クレジットカードを作る」「借入をする」...etc のケースにおいて審査が通りにくくなります。

 

【解決方法】
会社員のうちにクレジットカード発行・賃貸契約・住宅ローンの借入 ...etc を済ませておく。

 

【デメリット9】(意欲がなければ)スキルアップできる機会が少ない

フリーランスエンジニアは能力範囲内で仕事するだけでは、仕事の幅が広がらずにスキルアップに繋がりづらいです。

その能力内の技術はより深く理解できますが、周辺技術の新しい技術など成長の機会を与えてくれる依頼元はほぼ居ないためです。

一方、会社員であれば創意工夫の余地のある仕事を受け身でも与えられたり、教育環境が整っていたりします。またわからないことあれば、上司や同僚に教えてもらうことで成長もできるでしょう。

 

【解決方法】
自分の技術幅を広げるために先行学習が必要。獲得スキルはスキルシートに追加して、スキルが活かせる案件を獲得して実績値を積む。
※先行してアピールできるスキルさえ獲得できれば、実践の場を選びやすいフリーランスは逆にメリットになる。

 

フリーランスエンジニアに向いている人とは?

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フリーランスエンジニアは、自由と引き換えに全てのことを自分で行わなければいけないため、総じて言うと「セルフマネジメントができる人」が向いていると言えます。

  • 【向いている人1】スキルアップへの努力が苦ではない人
  • 【向いている人2】自己管理ができる人
  • 【向いている人3】自己アピールができる人
  • 【向いている人4】責任感がある人
  • 【向いている人5】変化に柔軟で適応力がある人

 

【向いている人1】スキルアップへの努力が苦ではない人

フリーランスエンジニアでやっていくいはスキルアップし続けていくことが必須です。

理由はデメリットで語った通り、業務に先行してスキル獲得していなかいと仕事の幅が広がらないためです。

「読書やWebでの独学」「先端テクノロジーの情報収集」「勉強会の参加」...etc と休日問わず、勤務外の学習が必要ですが、それが楽しいと思えない人は継続が難しいでしょう。

 

「フリーランスエンジニアとしてバリバリ案件をとるには相当なスキルが必要なんでしょ…」と心配する必要はありません。スキルはそこまで高くなくてもOKです。

スキルが低ければ単価が低くて難易度の低い仕事を得ながら後から徐々にスキルを上げていけば良いからです

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【向いている人2】自己管理ができる人

次のような点で自分で自分を律することができないとフリーランス生活は成り立ちません。

  • 仕事とプライベートのON/OFF切り替え
  • 収入・支出の管理
  • スケジュール管理(短期計画)
  • キャリアプランを立てて実行する(中長期的な戦略)

 

シンジ

繰り返しますが、フリーランスは全てのことを自分で管理するため、自己管理できることはフリーランスの大前提。

 

【向いている人3】自己アピールができる人

自分自身を企業に売り込む営業力がある人は、フリーランスに向いています。

営業代行をしてくれるエージェントを使ったとしても、スキルシートは自力で書きます。つまり、「自分という商品」を宣伝するのは他でもない自分自身です。

会社時代の評価面談で自己アピールが苦手だった人は、成果報酬が上がらない程度ではなく、仕事が獲得できない事態に陥ります。

 

シンジ

自己アピールって正直しんどい。会社と違って黙っていてもあなたを評価はしてくれません。しっかり自分に向き合う姿勢が重要です。

 

【向いている人4】責任感がある人

フリーランスは「次もあなたと仕事がしたい」と思われることが重要で、その源泉は信頼されることです。

その信頼を獲得するには、しっかり納期を守れるような責任感が必要です。

エンジニアの業務は、当初の計画通りに行かないことの方が多い。そういう想定外の事態が仮に外的要因であっても、我が事意識の責任感を持って「目標を達成するにはどうするべきか?」を提案できる人が生き残れる人です。

 

【向いている人5】変化に柔軟で適応力がある人

フリーランスエンジニアの業務は短期が多く、先のデメリットで挙げた「すぐに仕事環境がリセットされる」のように変化することは当たり前。

そのため、変化に柔軟で適応力がある人でないとフリーランスを続けることは苦痛でしょう。

 

シンジ

変化をメリット(チャンス)と捉えるか、デメリット(慣れたことをリセットされる)と捉えるかは向き不向きが分かれるところ。

 

フリーランスエンジニアの落とし穴

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フリーランスエンジニアになる際に、ある程度デメリットで挙げていたことは覚悟していたとしても、次のような落とし穴にはまって「こんなはずじゃなかった」となるようなケースもあるようです。

フリーランスに対して「過度な期待」や「都合の良い解釈」は危険と考えましょう。会社員であってもフリーランスであってもお金を稼ぐということは楽ではありません。

 

 フリーランスエンジニアの落とし穴

  • 意外と、在宅ワークの案件は多くない
  • 意外と、嫌なことでもやらなければならない
  • 意外と、人間関係に悩む
  • トラブルは自己責任(チームは助けてくれない)
  • 休むと稼げなくなる恐怖と隣合わせ

 

未経験でもフリーランスエンジニアになれる?

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「未経験でもフリーランスエンジニアになれますか?」とよく質問されるため、その回答です。

【結論】
未経験のエンジニアがいきなりフリーランスとして独立することはおすすめしません。
まずは会社員として実務経験を積みましょう。

 

 未経験者のいきなりフリーランス独立をおすすめしない7つの理由

  • 【おすすめしない理由1】案件獲得が無理ゲー
  • 【おすすめしない理由2】スキルが上がらない
  • 【おすすめしない理由3】エンジニア業に注力できない
  • 【おすすめしない理由4】エンジニアの基本中の基本が身につかない
  • 【おすすめしない理由5】問題解決にハマる
  • 【おすすめしない理由6】低賃金な状態がずっと続く
  • 【おすすめしない理由7】とにかく経験を求められる

 

上記理由の解説は次の記事を参考にしてください。

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シンジ

私はSIerと大手メーカーで計20年のエンジニアのキャリアがあり、管理職として委託採用にも関わっていますが、未経験を採用する理由はありません。また未経験からフリーランスエンジニアになった経歴がある人と会ったこともありません

 

「未経験でも案件紹介してくれるエージェントがあるでしょ?」という意見もありますが、それでもおすすめしません。未経験者にはブラックなSES企業くらいしか紹介してもらえないからです。

 

また、「クラウドソーシングで超安い単価で修行と思って案件を探せるでしょ?」という人も、やめたほうが良いです。それはこちらを参考にして下さい。

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エンジニア未経験者で独学のみの方は正社員を目指すことをおすすめしていますが、派遣社員という選択肢もあります。こちらの記事を参考にしてみて下さい。

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未経験であること以前に、スキルが足りない方は独学がプログラミングスクールでスキルを身につける必要があります。

その歳、いきなりプログラミングスクールに通うことは次の記事のように学習効率が良くないので、まずは独学で最低限の知識と情報を得てから通うようにしてください。

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【まとめ】フリーランスになるメリット・デメリット

freelance-otoshiana

ITエンジニアの会社員がフリーランスに転身することに着目してメリット・デメリットを説明してきました。

フリーランスに対する憧れ(メリット)以上にデメリットも多いことがおわかりいただけたかと思います。

 

 ITエンジニアが会社員からフリーランスになるメリット6つ

  • 【メリット1】収入がアップする
  • 【メリット2】仕事(内容・働き方)を選べる
  • 【メリット3】無駄な社内イベントから開放される
  • 【メリット4】経費や青色申告控除の恩恵がある
  • 【メリット5】税務・営業...etc 多方面の知識が身につく
  • 【メリット6】(意欲があれば)スキルアップできる

 

 ITエンジニアが会社員からフリーランスになるデメリット9つ

  • 【デメリット1】仕事を自分で取らないといけない
  • 【デメリット2】収入が不安定
  • 【デメリット3】仕事とプライベートの境界がなくなりがち
  • 【デメリット4】税務処理などの事務手続きが必要
  • 【デメリット5】孤独を感じる
  • 【デメリット6】すぐに仕事環境がリセットされる
  • 【デメリット7】社会保険など福利厚生が無くなる
  • 【デメリット8】社会的な信用が下がる
  • 【デメリット9】(意欲がなければ)スキルアップできる機会が少ない

 

このデメリットのうち半数以上は、エージェントを活用するだけで解消されるので、積極的に活用するべきでしょう。登録自体は無料です。

エージェントによって得意不得意があるため、以下の記事を参考に自分に合ったエージェントをお選び下さい。

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また本記事を読んで、「フリーランスエンジニアとして独立したい」と思った方は次の記事を読めば、会社員のうちにするべき準備を把握できます。

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以上、この記事が会社員のあなたにとって、フリーランスへ独立する際のお助けになれたのでしたら幸いです。

ではまた!

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