ITエンジニアのクラウドソーシング利用をおすすめしない10の理由(デメリット集)

  • ITエンジニアがクラウドソーシングで案件獲得することはアリ?
  • クラウドソーシングのデメリットを教えて
  • クラウドソーシングの他に案件の獲得法はある?

フリーエンジニアがクラウドソーシングで案件獲得をして失敗してしまうケースが続出しています。「失敗は成功の母」と名言はありますが、得られるものが無い失敗は時間の無駄です。

私は本業のエンジニア業に加え、副業でブログ・Web開発・不動産など複数の収入を確立している個人事業主です。クラウドソーシングは発注者・受注者の両方の経験があり、失敗体験もしてきました。

そこでこの記事では、クラウドソーシングのおすすめしない理由(デメリット)を解説します。

この記事を読めば、クラウドソーシングを使うべきか判断できるようになるでしょう。「クラウドソーシングを使うことが悪」ではなく「デメリットを認識して使える」を目指しています。

 

クラウドソーシングとは?

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クラウドソーシングとはCrowd(群衆)と Sourcing(業務委託)を組み合わせた造語です。

仕事を発注したい企業や個人が、インターネットを通じて不特定多数の人々に仕事を依頼したりアイディアやデザインを募集したりするためのWEBサービスの総称です。

仕事を受注したい人が自ら、案件に応募して受注を成立させるスタンス。

案件は短期・小さめの持ち帰りの請負型の案件が多い点が特徴です。比較的に簡単で単純な仕事が多く、副業やお小遣い稼ぎに向いています。

広く使われてるクラウドソーシング(スキルシェア)のサービスは次の3つでしょう。

 

 フリーランスエージェント(エージェント型)との違いは?
フリーランスエージェントは、専任のアドバイザー(エージェント)を介した企業との面談によって案件が決まるスタンス。専門的な仕事が多く、ガッツリ腰を据えて働きたい人向け。

 

ITエンジニアのクラウドソーシング利用をおすすめしない10の理由(デメリット集)

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ITエンジニアがクラウドソーシング利用をすることが得策ではない理由を解説します。

自分にとって価値が低いだけではなく、トラブルも多く損をする可能性もあるという点は理解してもらえればと思います。

  • 【理由1】安く買い叩かれる
  • 【理由2】クライアント(発注側)の信用が低い
  • 【理由3】自己成長しにくい
  • 【理由4】仕事が安定しにくい
  • 【理由5】実績が認められにくい
  • 【理由6】大きな仕事に繋がらない
  • 【理由7】案件獲得の競争やコンペで疲弊する
  • 【理由8】クライアントの前提条件の把握に時間を消耗する
  • 【理由9】クライアントからの要求把握に時間を消耗する
  • 【理由10】システム手数料がかかる

 

【理由1】安く買い叩かれる

おすすめしない一番の理由は、価格競争に巻き込まれ、結果的に安く買い叩かれる可能性が高いという点でしょう。

コロナ禍の影響で在宅副業がブームが加速しており、更に報酬単価を低めに設定される傾向があります。

また受注者の中には「副業や独立のための修行」と割り切って「低単価(もしくは無料)上等」で案件をこなす強敵がいるため、より価格競争は激化しています。

中には高単価で条件の良い案件もありますが、倍率が高く、今度はパイの奪い合いが発生します。

 

シンジ

基本的にクラウドソーシングは発注単価を安くしたい発注側に有利なプラットフォームである点を認識しましょう。

 

【理由2】クライアント(発注側)の信用が低い

正直、クライアントの質は低いです。中にはビジネスマナーやコンプライアンスを無視するクライアントもいます

クラウドソーシングでは報酬の未払いの対策として、お仕事前の仮払い方式を採用しています。
受注側としては仕事への不安を解消するために、仮払い前に調べ物くらいはしたくなりますが、「結局、仮払いもされずにやっぱりキャンセル」なんて話はよくあるのでグッと堪えましょう。

他にも、次のような点は「悪徳クライアントあるある」であると認識しましょう。

  • 怪しい勧誘をされた
  • 突然、連絡が取れなくなってしまった
  • 著作権の侵害を助長するような仕事内容だった
  • 契約にない追加の仕事を無料でさせられた
  • テスト作品(採用のための低単価案件)を大量発注(実際は不採用)

 

【理由3】自己成長しにくい

クラウドソーシングの仕事を複数こなしても自己成長には繋がりにくいです。

理由は創意工夫の余地の少ない「誰でもできる仕事」が多いからです。

  • 仕事を切り取りしやすい単純なタスク
  • 顔も見えない相手に丸投げできる程度の重要度の低いタスク

 

このあたりは発注側の気持ちになればわかるはずです。
先述した「クライアント(発注側)の信用が低い」と同じことを発注側は受注側に対して思っています。

つまり、「単純タスク」を求められているため、それを思考停止で繰り返しても「自走できる価値あるエンジニアへの成長」へと繋がらないのです。

 

シンジ

フリーエンジニアは「求められている以上の価値を提供していくこと」が重要!
逆にクラウドソーシングではそういう人は求められていないのですね。

 

【理由4】仕事が安定しにくい

クラウドソーシングの仕事には短期案件が多く、かつ再現性・継続性が少ないため、安定してお金を稼ぐことが難しいです。

そうなる理由は、発注側は「人が欲しい」ではなく、その瞬間の「サービスや成果物が欲しい」だけだからです。

とは言え、定常的にサービスや成果物が欲しい場合もあります。そういう状況では社員・派遣・委託契約で人材確保したり、システム化したりするので、「クラウドソーシング発注を継続していく」とはなりにくいのです。

またそのような単発案件を絶え間なく様々な発注元から受注し続けることは難しいので、仕事がない期間がどうしてもできてしまいます。

 

【理由5】実績が認められにくい

案件によりますが、クラウドソーシングで案件を複数こなしてもエンジニア実績としては市場からは認められにくい傾向があります。

これは転職やフリーランスとして案件を獲得する際に、実績として理解してもらえないので致命的になります。

実績として認められづらい理由は、次のように市場から見られているためです。

  • クラウドソーシング自体の市場ステータスが低い(と見られている)
  • 発注するクライアントの信用が低い
  • 案件のレベルが低い

 

【理由6】大きな仕事に繋がらない

クラウドソーシングの仕事を重ねても大きな価値ある仕事へ繋がりにくいです。

これは先の「仕事が安定しにくい」や「実績が認められにくい」の理由を複合した結果として起きることです。

フリーエンジニアにとって、様々な言語や環境に触れて経験実績の積み重ね、次の価値ある仕事へステップアップしていくことが命題なのですが、それができないという点は致命的です。

 

【理由7】案件獲得の競争やコンペで疲弊する

条件の良い案件は倍率が高く、採用されることが難しいのが一般的。

仮に採用に至っても安く買い叩かれるか、優秀な人に仕事を持っていかれるかのどちらかになることが多く、案件探しだけで疲弊してしまいます。

(エンジニアの場合はコンペ形式はあまりありませんが…)
コンペ形式で決める場合でも同様に、良質案件ほどライバルが強く勝ち抜く敷居はとても高いです。「採用確率1%」なんて案件もよくあるようです。

案件をたいして選ばずに大量に応募していかないと受注が追いつかない状況になりがちです。

 

【理由8】クライアントの前提条件の把握に時間を消耗する

開発環境・納品方法・作業ルール...etc クライアントごとに前提条件が異なるため、実際に開発に着手して軌道に乗せるまでに時間がかかる場合が多いです。

クラウドソーシングの案件は単発で短期が多く、その回数も必然的に重なるため消耗戦になりがちです。

継続案件であればそういった無駄な時間は省略できますが、先にも述べたとおり、クラウドソーシングの性質上、その継続も難しいのです。

 

【理由9】クライアントからの要求把握に時間を消耗する

クライアントのレベルが低くて「要求が抽象的」になることが多いです。顔も見えない低レベルな相手と要求を具体化するプロセスはなかなかしんどいもの

クラウドソーシング案件の魅力の一つに「テキストのみのコミュニケーションで完結できる」という点がありますが、これは「相手の言いたいことがわからない」というデメリットにも繋がりやすい。

実際に私も、相手の要求確認だけのために4,5回のメール往復をして要求を具体化した結果、「成果報酬10,000円でできる案件ではないな」などと判断して案件から降りたことが何度もあります。

 

【理由10】システム手数料がかかる

クラウドソーシングサイト経由で案件を獲得し報酬が発生すると、システム手数料が差し引かれます

システム手数料は報酬額によって異なりますが、5%〜20%程度が一般的です。

フリーランスエージェント経由であっても5%〜25%は差し引かれるので已む無しですが、仮に直接クライアントから案件を請けていれば手数料は0%なのでデメリットであると言えます。

自力では見つけられない案件をマッチングしてくれる手数料と認識しましょう。

 

不屈のライオン

他のデメリットから見れば少しお金が取られるくらいはちっぽけなものだぞ

 

【まとめ】ITエンジニアの案件獲得はエージェントがおすすめ

フリーランスのITエンジニアとして重要なことは「あなたに仕事を依頼したい」と思われること

一方でクラウドソーシングは、「価格」「成果物」が判断基準になってきます。言い換えると「最低限の成果物」が「低価格」で実現できさえすれば誰でもOKなのです。

当然、成果物にプラスの価値があれば次に繋がりやすいでしょうが、そもそもそういった創意工夫の余地のあるタスクはあまりありません。

価値の低い作業的な仕事をいくらこなしても期待した成長はできません。野球の素振りや英単語の書き取り程度で「無駄ではないけどそれだけでは成長できないもの」と思った方が良いでしょう。

ITエンジニアが案件を獲得していくベストソリューションとしては、フリーランスエージェントを活用してより実践寄りの継続できる案件を獲得していくことです。

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